東濃ひのきと白川の家 株式会社 ミノワ

木造の知識

木造の知識-目次
このページでは、木造住宅に対する情報を色々と紹介しています。家造りのご参考にしてください。

高断熱高気密住宅の詳細

熱の伝わり方と対策

熱の伝わり方には、次の三種類があります。物質の中を熱が伝わる、熱伝導。熱を持った気体などが移動することで熱が伝わる、対流。太陽光に代表される、電磁波による放射。これらをいかにコントロールするかが、高断熱住宅のポイントになります。

熱伝導

熱伝導を防ぐためには、外壁や屋根といった外部と接する部分に熱伝導しにくい物質を用いる必要があります。これが断熱材と言われるものです。物質の熱伝導のし易さを表したものには、熱伝導率、熱貫流率があります。熱伝導率とは、単位厚みあたりの、熱の伝わりやすさを表した数値です。したがって、熱伝導率がいくら良くても、実際に用いる断熱材が薄ければ断熱性能は悪くなります。

対流

対流による熱損失を防ぐためには、家の隙間を減らすことが必要で、これが気密性能とよばれるものです。建物の気密性能は隙間相当面積:C値で表されます。隙間相当面積とは、家の床面積1㎡あたり、何c㎡の隙間があるかを表した数字です。隙間相当面積が、家の熱損失にどれだけの影響を与えるかは、温度差や風圧によっても変わるためになかなか難しい問題です。次世代省エネ基準では、1,2地域では2.0、3,4,5,6地域では5.0とされていますが、3地域以南でも1.0前後はあった方が良いと思います。対流による熱損失では、換気扇による熱損失も問題となりますが、これについては、換気扇の項を参考にしてください。

放射

放射による影響の代表的なものは、夏の太陽光による温度上昇です。特に、窓ガラスなどを通して直接入ってくる光線は、夏の温度上昇に大きな影響を与えます。太陽光を防ぐには、設計段階で軒や庇などを計画的に配置することが最も有効となります。その他の対策としては、遮熱材といわれる、熱線を反射するシートや、ガラスを通る太陽熱を低く抑えるガラスもあります。

結露の問題

結露とは?

夏の暑い日に、冷たい飲み物を入れたコップを置いておくと、その表面に水滴がたくさん浮かんできます。これが結露です。空気中にはたくさんの水蒸気が存在しますが、温度が下がると、空気中に存在できる水蒸気の量は減っていきます。空気が冷たい物質によって冷やされ、空気中から溢れてしまった水蒸気が液体に戻ることで、結露は発生します。

住宅における結露は、家の中を冷暖房することにより、窓ガラスや熱橋部分と空気温度との間に温度差が生じるために発生します。結露が発生すると、カビの原因となったり、構造体の耐久年数を縮めたりといった問題を引き起こすようになります。

冬型結露と夏型結露

住宅における結露は夏型結露と冬型結露とがありますが、問題になるのは、ほとんどの場合は冬です。室内と室外の温度差を比べると、冬の温度差が20度以上になるのに対して、夏の温度差は最高でも15度程度です。また、夏に温度差が大きくなるのは昼間ですが、冬は夜です。昼と夜とでは夜の方が湿度が高くなるので結露も発生しやすくなります。

結露対策

結露の対策としては、

  • 空気と直接触れる、物質の表面温度をなるべく空気の温度に近づける
  • 湿度のコントロール
の二点に分けられます。上記の対策はペアガラスの使用や断熱材の正しい施工、下記の対策は計画的な換気、などが考えられます。それぞれの施工方法については、断熱材の紹介をごらんください。

充填断熱と外張断熱

断熱材と工法

断熱材には様々な種類があります。工法は、外張断熱(外断熱)、充填断熱(内断熱)、外張断熱+充填断熱(内外断熱)などと分類されます。しかし、同じ充填断熱でも、用いる断熱材により、施工方法は変わってきます。ここでは外張断熱、充填断熱について、簡単に説明しますが、より詳しい説明については断熱材紹介のページにまとめましたので、そちらをご覧ください。

充填断熱(内断熱)工法

充填断熱(内断熱)とは、柱と柱の間に断熱材を施工する工法です。柱と柱の間に隙間なく充填するために、伸縮性のある断熱材が多く用いられます。

外張断熱(外断熱)工法

外張断熱(外断熱)とは、柱や桁の外側に断熱材を貼っていく工法です。躯体の外側に貼るために、ボード状に加工した断熱材が用いられ、特にプラスチック系の断熱材が多く用いられています。外張断熱は、施工が容易でミスが起きにくく、熱橋もないなどの長所があります。反面、コストがかかることや、高い断熱性能をは難しいといった問題点があります。

その他、用いる断熱材によるメリット、デメリットについては、断熱材紹介のページを参考にしてください。

通気工法

通気工法とは、建物の外壁材の内側に、空気の通る層:通気層を作る工法です。通気層の役割は、以下のようなものです。

  • 躯体内に湿気がこもらないようにする
  • 遮熱効果
  • 外壁材の保護
  • 雨漏りの防止
上の二つは、断熱工法にかかわることですが、下の二つは断熱とは関係ありません。このように、現在は高断熱住宅でなくても、通気工法が用いられるようになっています。

基礎断熱か床断熱か

地面からの熱損失を防ぐ方法としては、基礎断熱と床断熱があります。基礎断熱とは、建物の基礎の立ち上がりのうち、外部に接する部分を直接断熱する方法です。床断熱は、大引きや根太の間に断熱材を施工します。

基礎断熱の特徴

  • 施工が容易で気密がとりやすい
  • 床下の土間コンを蓄熱層として使えるので、室温の安定に役立つ
  • シロアリ対策が必要
  • 冷暖房の容積が増える

床断熱の特徴

  • 冷暖房の容積が少なくてすむ
  • 施工が複雑で気密を取りにくい
  • ユニットバスの下などの取り合いが難しい

屋根断熱か天井断熱か

屋根断熱は屋根の勾配にそって断熱する方法です。天井断熱は、小屋裏に断熱材を施工します。勾配天井にしたい時や、小屋裏を物置やロフトとして利用したい時は屋根断熱、それ以外の場合は天井断熱をお勧めします。

屋根断熱の特徴

  • 屋根裏まで広く使える
  • コストが高い
  • 冷暖房の容積が増える

天井断熱の特徴

  • コストが安い
  • 冷暖房の容積が少ない

換気扇の選び方

換気方式

2004年にシックハウス対策法が施行され、全ての住宅に、0.5回の24時間計画換気が義務付けられました。機械換気は、次の3種類に大別されます。吸気側も排気側も機械で行う第一種換気。吸気側だけを機械で行う第二種換気。排気側だけを機械で行う第三種換気。このうち、第二種換気は家の中の気圧が外よりも高い、プラス圧の状態になり、結露などを引き起こしやすくなります。そのため、住宅では第一種換気、もしくは第三種換気を用いることが一般的です。住宅においては、建物の中がプラス圧にならないようにすることが大切です。

換気扇の種類

換気扇には、次の二つのタイプが多く使われます。

  • 小型の換気扇を家の中に分散して設置するタイプ
  • 大きな換気扇を一台設置して、ダクトで各部屋に空気を循環させるタイプ
分散させるタイプは、初期コストが安くメンテナンスも容易です。ダクト方式は、初期コストが高い上に、メンテナンスも必要になります。ただ、熱交換換気扇を選ぶ場合や冷暖房機器と組み合わせる場合は、ダクト方式の方が使いやすくなります。

熱交換換気扇

換気は必要なことですが、せっかく暖房した空気や、冷房した空気を、そのまま排気してしまうのはもったいないことです。そこで、吸気する空気の温度を、排気する空気の温度に近づけてやろうというのが、熱交換換気扇です。熱交換換気扇では、温度の高い方の空気から、低い方の空気へと、熱を移動させてやることで冷暖房負荷を軽減します。

熱交換換気扇には顕熱交換換気扇と、全熱交換換気扇とがあります。顕熱交換とは、熱のみを移動させる方式。全熱交換とは、熱とともに水蒸気(潜熱)も移動させる方式です。全熱交換は、効率が良いこと、冬の乾燥のしすぎの防止、などのメリットがありますが、匂いがこもりやすいというデメリットもあります。顕熱交換換気扇は、水蒸気を捨ててしまうので、結露防止には役立ちますが、過乾燥しやすくなります。

熱交換換気扇を設置するべきかどうか、全熱か顕熱どちらのタイプにすべきかは難しい問題です。熱交換換気は、室内と室外の温度差が大きければ大きいほど効果を発揮します。普段の生活の中で、冷暖房機器をしっかりと活用される家ほど、熱交換換気扇の効果が得られます。顕熱か全熱かは、湿度を中心に考えるのが良いです。家の中で、洗濯物を干されたりする家は顕熱にされた方が安全ですし、家を留守にすることが多い家では、全熱にされたほうが良いでしょう。

設計手法

高断熱住宅というと、断熱材やペアガラスのイメージが強く、設計の重要性は見過ごされがちです。しかし、夏の日射対策や、開口部の適切な設置による通風の確保などは、家の快適性に大きな影響を与えます。

日射対策では、夏の陽ざしを遮るように、建物の南側には庇や軒を設置します。また、夏の3時以降の西日は、低い位置から差し込み、庇などでの対策は難しいため、西側には、なるべく開口部を作らないようにします。

通風に関しては、南北に開口を設け、空気が通るように考えます。また、吹き抜けなどを利用して、一階から空気が入り、二階から空気が抜けて行くように考えることも有効です。

その他

断熱材に関する詳しい説明は、断熱材の紹介をご覧ください。また、断熱に関する最新の話題はミノワのブログでも扱っています。

更新日 (2007/06/09)

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